韓国映画『華麗なるリベンジ』ファン・ジョンミンの重さとカン・ドンウォンの軽さがマッチした復讐劇の結末は

今回は韓国映画『華麗なるリベンジ』をご紹介します。

作品情報

原題:검사외전
英題:A VIOLENT PROSECUTOR
邦題:華麗なるリベンジ
上映時間:126分
制作:2015年/韓国
日本初公開:2016年

キャスト・スタッフ

監督:イ・イルヒョン(長編デビュー)
脚本:イ・イルヒョン

登場人物:
ピョン・ジェウク…ファン・ジョンミン
ハン・チウォン…カン・ドンウォン
ウ・ジョンギル…イ・ソンミン
ヤン・ミヌ…パク・ソンウン
ハナ…シン・ソユル
チャン・ヒョンソク…ハン・ジェヨン
ヨンチョル…キム・ウォネ

あらすじ

叩き上げの熱血検事ピョン・ジェウク。正義感が暴走し、手荒い取り調べをしてしまうこともしばしば。そんな中、リゾート開発の反対運動を巡る事件で取り調べ中の容疑者が謎の急死を遂げ、ジェウクは身に覚えのない罪で懲役15年の実刑を言い渡されてしまう。背後に何らかの巨大な力が働いていると確信したジェウクは、自分を嵌めた黒幕たちへの復讐を誓い、過酷な獄中生活を送っていく。するとそこへ、前科9犯のイケメン詐欺師ハン・チウォンが入所してくる。彼が事件のカギを握っていることに気づいたジェウクは、復讐に協力してくれるならここから出してやると取引を持ちかける。チウォンはその提案を受け入れ、無事に出所するや、刑務所の中から指示を出すジェウクに従って行動を開始するのだったが…
<引用元:allcinema.net>

感想

「塀の中、検事と詐欺師がタッグを組んだ」なんて見ちゃったら、期待が高まるもんでしょう。

頭脳派と肉体派が織りなす華麗な復讐劇で、黒幕を次々と罠にかけて落としていく…のかと思っていたら頭脳派検事がめちゃくちゃ肉体派でした…。暴力シーンが多いので、血が苦手な人にはあまりおすすめできません。それとガッツリ法廷モノ、検事モノだと思って見ると私みたいにちょっと物足りなく感じるかもしれません。

だけど、暗く重いものは苦手だからと見るのを躊躇いしてる方がもしいたら、この映画は思い切って見た方がいいと思います。明るく軽いので。

題名から分かる通りリベンジは果たしますのでそこは安心してください。安心しすぎて途中で「あれ?これは復讐劇だったよな。ここは刑務所だよな?法廷だよな?」と戸惑いというか違うジャンルを見ているような錯覚に陥りました。カン・ドンウォンさんが出てくると一気に軽く明るい印象になるからでしょうか。

一方で、ファン・ジョンミンさんはいるだけで絵になるというか…。それこそ重さを持って登場しますのでドラマをしっかり堪能できます。

こう書いてみると…あれ?物足りないとか思ってたけど結構面白かったんだな。

感想とポイント(ネタバレあり)

↓↓ネタバレとなりますので、知りたくない方はお戻りください

容疑者を殺した黒幕は誰?絡み合ってる関係を整理してみました

復讐劇なので、話を整理してみたいと思います。

容疑者を殺した犯人はこの人

最初にズバッと黒幕を言ってしまいましょう。

ウ・ジョンギルです。次長検事でのちに政治家へ転身する人物。ピョン・ジェウク検事にとっては上司にあたり信頼のおける先輩でもあります。

表の顔と裏の顔を持ち合わせていて、見るからに怪しく“この人 何かある”と思わせる風貌をしています。本性を表した後のシーンで自分の思い通りにいかないことへイラついているときの姿が印象的でした。

黒幕はなぜ容疑者を殺したのか

ウ・ジョンギルは政界進出を狙っていました。そのために政界への道をバックアップしてくれるカン議員が関わるリゾート施設の開発を応援する必要がありました。また、彼自身も暴力団と密接な関係を持っていたんです。賄賂を受け取る代わりに、事件が起きても不起訴処分にするなどこれまでいくつも不正を働いていました。

この事件の裏には、暴力団と政治家それから検事による思惑があったんですね。

◇このままいくと…ウ・ジョンギル政治家への道が断たれる

環境保護団体が国内最大のリゾート施設の建設中止を訴える

世論が環境保護団体の味方になる

建設中止

開発会社は膨大な損失。投機目的で開発を推し進めていたカン議員に痛手

開発会社からのウジョンギルを含む政界への賄賂がなくなる!?
カン議員によるウ・ジョンギルへのバックアップもなくなるかも!?

◇リゾート開発が進むと…ウ・ジョンギル政治家への道が開ける

環境保護団体が国内最大のリゾート施設の建設中止を訴える

このままいくと世論も環境保護団体の味方になりかねない

世論を開発側の味方にすればいいじゃないか!そのためには、環境保護団体に問題を起こさせる必要があるな。

開発会社から暴力団へお金を渡す

暴力団から人を派遣。環境保護団体のメンバーに見せかけ警官を襲わせる

警官死亡

世論が開発側を支持しだす

リゾート開発が進む

開発会社と推し進めた政治家がウハウハ

見返りをもらうウ・ギョンギルもウハウハ

政治家になるためには、警官を死なせたのが環境保護団体のメンバーではなく開発側の人間だったとバレるわけにはいきません。

容疑者は生命に関わるほどひどい喘息を持っていました。容疑者さえいなくなれば全てが丸く収まるとでも考えたんでしょうか。

黒幕はどうやって容疑者を殺したのか

容疑者の喘息はいつでも呼吸器が手放せないほどひどい症状だったんです。ピョン検事による取り調べは厳しく、その日の取り調べが終わるころには容疑者は息ができないほどになっていました。

ピョン検事が去った後、取り調べ室にやって来たのがウ・ジョンギルでした。彼は呼吸器を必要とする容疑者から呼吸器を取り上げ、さらには腹部を思い切り殴ったんです。息も絶え絶えな容疑者。しかしウ・ジョンギルは呼吸器を奪ったまま部屋を出て行くのでした。

なぜ黒幕はピョン・ジェウク検事に罪をなすりつけたのか

ピョン・ジェウク検事が暴力団のバックについている政治家を突き止めようとしなければ、もしかしたら容疑者は殺されなかったかもしれません。

実際にウ・ギョンギルはピョン検事にこの捜査はヤン検事に任せるから手を引くようにと伝えています。でもピョン検事は言うことを聞かなかった。ヤン検事が調べるより先に取り調べを行なってしまったんですね。

後でウ・ジョンギルはピョン・ジェウクに刑務所に入ることになったのはピョン・ジェウクの自業自得だと言います。

実際、自業自得なんでしょう。もしピョン検事が取り調べていなければ、容疑者は呼吸器が必要なほど体調を悪くしていないでしょう。さらにピョン検事ではなく、エース検事の座を狙っていたヤン検事が取り調べを行なっていれば、ウ・ギョンギルの言うことを聞いて容疑者や暴力団の裏のことまでは調べなかったかもしれないですからね。

でも、ピョン検事はこの事件には何かがあると考え動いてしまうんです。彼の正義への行動力と暴力性が招いた結果なのでした。

ピョン・ジェウクはどうやって復讐を果たしたのか

容疑者を殺した罪で実刑15年の判決を受けるピョン・ジェウク。塀の中では何も出来ないので外で自分の思い通りに動く人物が必要となります。そこで目をつけたのがハン・チウォンでした。

ハン・チウォンが事件の鍵を握っていると思った理由とは

ある日、休憩室で一服していると遠くで誰かがこんなことを言っているのが聞こえました。

「ロシアから来る渡り鳥は15日間何も食べず飛び続ける」

これはまさしく、取り調べ中に容疑者が環境保護団体のフリをして話した言葉だったんです。忘れるはずがありません。もうピョン・ジェウクの目がキランと光りますよね。誰が言ったんだと。レーダーが捉えたのがハン・チウォンでした。

彼は見るからにチャラ男でインテリには見えません。これは何かあると検事の勘でも働いたんでしょうか。外が相手にしてくれない刑務所の中で唯一の希望となっていきます。

リベンジの方法

リベンジの方法は至ってシンプルです。無罪を証明できればいいので無罪となる証言、証拠を集めます。裁判で提出された証言証拠が誤りであったと認めさせればいいわけです。でもピョン・ジェウクは刑務所の中ですから動けません。そのため、刑務所の中からピョン・ジェウクが与える指示に従ってハン・チウォンが刑務所の外で動くんですね。

ハン・チウォンは詐欺罪で捕まっていたので、誰かになりきるという意味でも最高のパートナーでした。

ピョン・ジェウクが有罪になった裁判に関わった人、証言した人物一人一人にハン・チウォンがあの手この手で近寄り、耳元で甘い言葉を囁いては新証言を取り、新証拠を集めていきました。そしてついに再審請求が通ったのです。

結局ジェウクは○○された?

最後、よく分からなかったというか気になったことがあります。それは、ピョン・ジェウクの刺された傷の深さはどれほどだったのかということ。ピョン・ジェウクが出頭してはまずいと考えたウ・ジョンギルの策略により裁判前に刺されたんですね。

刺された時に血は出てますし、ヤン検事にも刺されたと連絡があります。法廷に救急車で駆けつけるのできっと刺されたんだと思うんですが。果たしてそんなに深くない傷だったんでしょうか。

裁判中もお腹をさすってはいましたが、倒れることもなく、裁判が終わると怪我について触れることもなく…。気になってしかたありません。

まとめ

個人評価:★★★☆☆(星3)
・1人で見れる
・友達と見れる
・恋人と見れる
・親と見れる
・子供の年齢によっては一緒に見れる(暴力シーンが多いです)
・期待値が高いとちょっと物足りない